第9回「雄町サミット」に今年も参加。「唎き酒会」と「懇親会」の二部制で来場者数百名の大盛況でした。

雄町サミットイメージ毎年東京で開催される「雄町サミット」にここ数年 連続して参加していますが、回を重ねるごとに業界の注目度や消費者の関心は増すばかり。
イベントの内容にも毎回何らかの変化があり、「雄町」の魅力を知ってもらおうと努力する主催・後援各位の熱意を感じずにはいられません。

第9回雄町サミット きき酒会

今回、特に大きく変化したのが、酒販店や飲食店、酒造関係者に限定して開かれた「唎き酒会」と立食形式で行われる「懇親会」の二部制になったこと。
これまでは懇親会会場内に唎き酒会場があり、テイスティングにとても集中できる環境ではなかったので、今回の企画はとてもよかったです。

しかし、さすがは東京。
唎き酒会場は約300名もの人で予想以上の大混雑。
そして、知り合いに会うたび挨拶をしていると、全点の試飲などとうてい叶うわけもなく……。

10月には岡山で「雄町と地酒の祭典」が催されるので、そこであらためて試飲したいと思います(ただし試飲点数は例年 東京より少ないし、酒質もまた変わるとは思いますが)。

雄町サミット審査員講評唎き酒会後に別室で優等賞の発表と審査員の講評があったのも、今回の特徴的な変化、でしょうか。
「雄町」で醸した酒にどのような評価がなされたのか。
それを聴き届けるべく集まった顔ぶれは、出品者をはじめ酒販店や飲食店、さらにはメディア関係者から一般の飲み手まで実に幅広く、独特の緊張感が漂っていました。

各審査員の講評には学ぶ点、思う点がたくさんありました。
それについてはまたあらためてお伝えする機会があればと思いますが、先生方は毎年相当悩みながら評価されているのだろうと推察します。
年々の「雄町」の出来によってがらりと表情を変える酒質、特に純米酒においては5%の精米歩合の違いで酒質がかなり変わることによる評価の難しさ。

さらには雄町サミットの開催時期が夏場ということもあり、貯蔵管理面での指摘も多く挙がっていましたし、古い品種の雄町にはオーソドックスな造り、酒質の方がいわゆる「雄町らしさ」が出るのではないかといった意見もありました。

「雄町」という米に対する解釈の違いによって多様な酒質と出合える魅力、そして上槽直後もさることながらむしろ秋上がりすることで旨みが開き、1年、2年、3年と年を重ねるにつれて円熟味が増していくポテンシャルの高さ。
そうした「雄町らしさ」の深い部分を一発で評価するのは相当に難しいことと思いますが、自分たち飲み手はだからこそ、その時その瞬間に縁あって出合えた雄町のお酒を大事に楽しめたらいいのかなと思います。

歓評会の優等賞受賞酒が絶対的に秀でているとは限らないし、惜しくも賞を逃したお酒の中にも燗したら映えるだろうなと思うものや秋以降にもう一度飲みたいと思うお酒も多分にありました。
一方、審査員の評価のおかげで「雄町」のお酒の質がどんどん高まってきたこともまた事実。
造り手が考える「雄町らしさ」、飲み手が思う「雄町らしさ」にも、多様な見解があっていいのかもしれません。

第9回雄町サミット懇親会続いて行われた懇親会にも多くのゲストが出席し、華やかな雰囲気に。

優等賞の受賞者インタビューや生産者さんの登壇があり、「雄町」に関わるさまざまな方の顔が見えるのがいいですね。

岡山県外から参加の蔵元さんによるスピーチもありましたが、皆さんなんとなく「やったー!」という感じでなく、控え目に喜びを味わっているようすが印象的でした。
「雄町」への敬意? うれしはずかし?
そんな感じがまたよくて。
ステージの下から見守る来場者の温かい視線もまた、このイベントのよさかもしれません。

平喜酒造 原 潔巳杜氏インタビューとりわけ岡山県勢の成績も優秀でした。
吟醸酒の部の優等賞受賞数は5点と、山形県勢と並んでトップ。
純米酒部門でも4点が優等賞(静岡県と同点数)。
”地元”の意地、ですね。

↑は平喜酒造(喜平)の原潔巳杜氏。
岡山と静岡蔵がWでうれしい優等賞。
白菊酒造 渡邊酵造会長インタビュー↑白菊酒造の渡辺酵造会長。
「大典白菊」は3年連続の優等賞でしょうか。
利守酒造 利守忠義社長インタビューそして、前日の「雄町徹底勉強会」にもスピーカーとしてご参加いただいた利守酒造の利守忠義社長。
吟醸酒の部、純米酒の部でW優等賞!白菊酒造 渡邊会長、利守酒造 利守社長、平喜酒造 原杜氏スピーチされた御三方の、ちょっと珍しいスリーショット。
あらためて、おめでとうございました。

雄町生産者の皆さんそして「雄町」を大切に育てている生産者の皆さんにも、感謝。
後継者の問題など、現場にはさまざまな課題がありますが、受け継いできた産地は次代に繋いでいくとの強い意志も示されました。
県内外の蔵元さんには「雄町」の酒を醸してもらい、私たちは飲んで応援。
さまざまな立場から「雄町」の産地と歴史を守っていけたらと願います。

年に一度 この場でお会いする方も多く、私にとっては貴重な情報交換の場にもなっている「雄町サミット」。
来年はついに10回の節目を迎えます。
サミットに関わっている方々のこれまでの活動に敬意を表し、20回、30回と継続されることを切に願っています。

■第9回雄町サミット 歓評会 優等賞受賞酒(岡山県関係分)■
※おめでとうございます!
【吟醸酒の部(純米吟醸を含む)】審査対象123点
利守酒造 赤磐雄町生
平喜酒造 超特撰 喜平 純米大吟醸 雄町の雫
白菊酒造 大典白菊 純米大吟醸 雄町
宮下酒造 極聖 純米大吟醸 高島雄町
室町酒造 櫻室町 極大吟醸 室町時代

【純米酒の部】審査対象71点
利守酒造 赤磐雄町 特別純米
辻本店 gozenshu the silence Clean Reverb
菊池酒造 燦然 特別純米 雄町
宮下酒造 極聖 特別純米 高島雄町

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2件のコメント

  1. 末次さん、あっという間の10年間でしたね。
    岡山で開かれた第1回を知らないほど 私の日本酒歴は浅いですが、そんな私がわずか数年で一気にのめり込んでしまったものがまさにこの「雄町」です。
    今後「雄町」と「雄町」で醸される酒がますます発展するよう、持ち前の発信力と飲み力?で応援していきます。
    今度は「雄町と地酒の祭典」で!

  2. 暑い?想いで手探りでスタートした雄町サミットも来年で10回目ですね、10年一昔と言うけれど益々雄町への想いは募ります。岡山の宝を益々発展出来たらと思います。情報発信、頑張って下さい。

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