山陽新聞カルチャープラザ「岡山地酒で楽しむ日本酒講座」4回目は、「甘口」「辛口」の話とアル添が”議題”。

日本酒講座4回目のラインナップいつも賑やか、和やかに進行する「岡山地酒で楽しむ日本酒講座」ですが、今回は受講生さんの関心がより高く、反応も大きかったような気がします。

みんなで考えた日本酒の2大テーマ。
「甘口」「辛口」の定義と官能との誤差に 醸造アルコール添加に関わる歴史や効果、そして その是非に対するさまざまな考え方について、特定名称の種類やラベルに掲載されている各スペックの読み取り方をお教えする傍ら取り上げてみました。

そんな背景もあり、5種類の試飲酒のうち2点に醸造アルコールが添加された吟醸酒と本醸造酒をラインナップ。
飲み手である受講生のみなさん、日本酒に対して描いていたさまざまな固定イメージが よくも悪くも払しょくされたでしょうか?
日本酒講座4回目の酒肴いつもは冒頭で講義をしたあと じっくり試飲をしていただきますが、今回はいきなり試飲からスタート。
5種類のお酒を自分の指標で「甘口」「辛口」に分類してもらったものを集計すると、どのお酒も見事に判断が分かれました。
そう、あらためて知っていただきたかったのは、「甘口」「辛口」の評価は人それぞれ違うということ。
もっとも日本酒の味わいを構成するものは香りから旨みから酸によるキレまで複雑に絡み合うわけで、それを単純に甘辛に仕分けしてしまうこと自体に無理があるのではないか。
それを、いの一番に伝えたかったのです。

続いて、全点特定名称酒ながらうち2点に醸造アルコールを添加したお酒を試飲してもらったところ、それに対する固定概念を抱いていた方々にも好意的に受け入れてもらえました。
醸造アルコールの正体とともに伝えた、効果的に使うことで香りが立ち、すっきりとした味わいに仕上がるなどの”効果”。
ただし、特定名称酒には決められた上限(添加可能な量)があり、各蔵元はその範囲内できちんと設計を立てたうえで必要量を使用しているということ。
一方、全量純米酒を貫く蔵元がいたり、醸造アルコールではなく米焼酎を添加することですべての原材料を米由来にする醸造元があったり、あるいは昔から長年親しんできてくれた飲み手を無視できないと 従来のレギュラー酒も造り続ける姿勢を維持する造り手がいたりと、蔵によってさまざまな考えがあることも 事例としてお伝えしました。

大事なのはどれが正解か誤りかではなくて、私たち飲み手が造り手の考えを お酒を通して理解することで、解釈も変わってくるだろうということ。
そして「甘口」「辛口」で経験したように、自分基準の評価は決して人とはイコールではないということ。
評価を人に押し付けず、味わいの濃淡や香りといった特徴を捉えて表現することで、相手とその認識をできるだけ共有したり共感しあったりする方が、お互いに楽しくていいよね、ということ。

みなさん、笑顔でうなずいてくださったのは、とれもうれしいことでした。

個々の指標で好きな銘柄や味わいのタイプがあるのはとてもいいこと。
でもそれを押し付けたり、自分の好みと異なるお酒を安易に「マズイ」という言葉で評価するのは、なんだか寂しいなと思う自分がいます。

日本酒を食文化の一環として純粋に楽しみたいと思う方に、ある限りの引き出しからネタをご用意して講座を続けていきたいと思っています。

さて、来月はどうしようかな~。
そして、来年から期を新たにする講座についても。
色々思いを巡らせ考えることも、私にとっては楽しい仕事、です!

今月の試飲酒
1.  極聖 吟醸 雄町米
2.  極聖 おかやま雄町米純米吟醸
3.  嘉美心 特別本醸造 秘宝
4.  燦然 純米酒 山田錦
5.  大典白菊 生酛仕込 純米酒 雄町70 火入れ原酒

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