第6回雄町サミット レポ―ト

椿山荘からの眺め 8月1日、ホテル椿山荘東京で催された「雄町サミット2014」に、4年ぶりに参加。
規模が大きくなっただけでなく蔵元さんの参加も増えていたように感じ、雄町米そして雄町のお酒への関心は今なお高まり続けていることを実感した次第。

昨シーズンは折からの雄町米の供給不足に加え大雨による倒伏やウンカの被害に見舞われた雄町米ですが、作付面積は昨年の420haから約500haと20%増加。
岡山県では生産振興に向けた努力が続いています。

今年の講演は、佛教大学教授で旅や観光、食文化から睡眠まで、暮らしの楽しみをさまざまな角度から研究されている、高田公理氏による「お酒と暮らしの潮目を読む」。
例年とは一味違う 暮らしの中の酒文化という視点から日本酒の可能性に触れた内容で、あらためて耳を傾けると興味深いお話でした。
飲み手を対象とした講座などの機会に落とし込んでみたい内容もあって、私的には収穫。 雄町サミット鑑評会審査員 雄町サミットでは、全国から雄町米で醸したお酒が出品され、イベント当日の審査を経て優等賞が発表されます。
今年は参加酒造場が93場で、昨年の74場から19場増。
出品点数が吟醸酒の部92、純米酒の部47の計139点でした。 このうち吟醸酒の部17点、純米酒の部9点が優等賞を受賞。 (⇒結果は「続きを読む」からどうぞ

評価ポイントに年々上がる「雄町米らしさ」。 軟質で溶けやすい米質である上、醸せば幅や奥行きのある旨みが出ることから、「らしさ」の定義を明確化するのは難しいなと常々感じます。
一方で、雄町米だからこそ各蔵の表現性を尊重する審査であってもいいのではないかと、最近徐々に思い始めました。

高田先生の講演で「ブランドとは物語」という言葉がありましたが、蔵元からお酒だけ出品されるのでなく、雄町米を使ってどのような酒質を目指したのか、米の特性や水との関係などを踏まえ、どう表現したのかという「ストーリー」を記した書面と合わせてプレゼンされれば有意義なのではないかと、素人ながらに感じました。
そんなコンペがあってもいいと思うし、雄町米だからこそできることだ、とも。
その資料を開示すれば、参加蔵元同志の情報交換にもつながって、さらなるレベル向上にもつながるのではないかなと。。。 コシヒカリ、山田錦、雄町きき酒会会場を移しての第2部は、いよいよ出品酒のきき酒と懇親会。
2時間という限られた時間で「きき酒」と「懇親会」の両方を完全制覇するのは、難しい!
まずはお世話になった方に挨拶をし、初めてお目にかかった方と名刺交換をしていると、あっという間に1時間経過。
きき酒は終盤、地元岡山のお酒と優等賞の作品を中心に可能な限りチェック。
回を重ね、評価基準が明確になりつつあることが見えてくるものだったし、かつてのように新酒鑑評会ばりに香りぷんぷんな酒や、ただただ磨いて雄町米の旨みを削いでしまったような残念な酒が減少したのは、望ましいことだと感じました。 きき酒会②関係者との間で話題になりましたが、せっかくの雄町の酒。 燗酒部門を設けての評価も、いずれぜひに。
雄町の酒は新酒よりも適度に熟成を経た方が味が開くし、燗をすればなお映えますから。

優等賞のお酒は旨みとキレをきちんと出した上で、メリハリを出したもの、やわらかな膨らみを重視したものなどが揃い、各蔵の表現も個性豊か。

以下の写真は岡山の受賞分を撮影。 なぜか喜平だけ撮り忘れてる(・_・;)。 原さん、ゴメンナサイ……。 純米酒部門ダブル受賞の十八盛酒造酒一筋 赤磐雄町生櫻室町 極大吟醸 室町時代極聖 特別純米 高島雄町御前酒 純米 美作そして、ここからは岡山在住のいち飲み手としての個人的な思いですが……。

雄町サミットを回を重ねて開催してきたことで 造り手の方々へは雄町米の魅力を伝えることができたし、年々雄町米の特性を生かした酒が生まれてきて、雄町米を使った酒は味わいの面で個性を明示することに成功しました。
これは数回続けてきた賜物であり、素晴らしい成果だと考えます。

一方で、地元・岡山の蔵元さんの雄町米に対する関心や意欲が、どうも全国に比して低い気がしてならず、残念にも思います。
もちろん、雄町米の復活に尽力した蔵元もあれば、雄町に心酔し、ひたすら雄町米と向き合っている蔵元もあります。
でも、県全体を見るに、まだまだ雄町の酒の魅力・実力を岡山から発信しようという力強い動きは見られません。

誰かが音頭を取らねばならないのでしょう。
私も発信力を高めていきたいと、あらためて思いました。
地元の雄町米生産者と関係者さま、蔵元様をはじめ酒造組合の皆様、そして今回の雄町サミットに関わられたすべての皆様の尽力に感謝し、あらためてこうした形で発信に協力していけたら幸いです。

みなさま、大変お疲れ様でした。
雄町サミット2014 鑑評会 優等賞一覧

【出品区分Ⅰ】吟醸酒の部(審査対象92点)
出羽桜酒造(山形県) 出羽桜 純米吟醸 雄町
鶴乃江酒造(福島県) 永寶屋 純米吟醸 雄町
玄葉本店(福島県)   あぶくま 純米吟醸 雄町
森島酒造(茨城)    大観 雄町 純米吟醸
辻善兵衛商店(栃木) 辻善兵衛 純米吟醸雄町
松岡醸造(埼玉)    帝松鳳翔大吟醸
滝沢本店(千葉)    長命泉 吟醸純米 備前雄町
磯自慢酒造(静岡)   磯自慢 純米大吟醸 雄町
神沢川酒造場(静岡) 正雪 純米大吟醸 雄町
葛城酒造(奈良)    純米大吟醸 百楽門 斗瓶
利守酒造(岡山)    酒一筋 赤磐雄町 生
室町酒造(岡山)    櫻室町 極大吟醸 室町時代
平喜酒造(岡山)    喜平 大吟醸原酒 雄華
相原酒造(広島)    純米大吟醸 雨後の月
金光酒造(広島)    賀茂金秀 純吟 雄町
山の壽酒造(福岡)   山の壽 純米吟醸 雄町
天山酒造(佐賀)    七田 純米吟醸 雄町 50%

【出品区分Ⅱ】純米酒の部(審査対象47点)
酒田酒造(山形)    上喜元 特別純米 雄町
結城酒造(茨城)    結ゆい 特別純米酒 びぜんおまち
川西屋酒造店(神奈川) 隆 特別純米酒 雄町
磯自慢酒造(静岡)   磯自慢 特別純米
宮下酒造(岡山)     極聖 特別純米 高島雄町
辻本店(岡山)      御前酒 純米 美作
十八盛酒造(岡山)   十八盛 山廃純米雄町 青螺姫
十八盛酒造(岡山)   多賀治 純米雄町
首藤酒造(愛媛)    寿喜心 雄町 純米

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