きき酒師について(2)

■なぜ「きき酒師」になろうと思ったのか?

日本酒は、もともと好きなお酒でした。
会社員時代は日本酒の品ぞろえが充実しているお店に好んで出向き、色んな土地のお酒を嗜むのが愉しみでした。
ただ、私の場合は「日本酒を飲む」こと自体が好きだっただけ。
付き合い方はあくまでもお気に入りのお店で飲むという“特別なもの”でしかなかったような気がします。

そう、ある“出会い”に恵まれるまでは――。

4年前のこと。
ある媒体の取材で、私は故郷・広島の酒蔵を訪ねました。
テーマにお酒を掲げ、取材先を選定したのは、もちろん私でした。

お酒を飲むことは確かに好きでした。
けど、当時、さほどこだわりを持って飲んでたわけじゃなかったのです。
ただ、「現在住んでいる隣の県・岡山から見た広島を、「日本酒」という切り口から書いてみよう」。
そんな単純な動機だけで、知識も何もないまま蔵を突撃(もちろんちゃんとアポを取って段取りしていますが)してしまったのです。

今考えるととっても失礼で無鉄砲だったと思いますが…。

かくしてその時出会った、私より数歳若い杜氏さん。
小さな蔵だったけど、日本酒通のファンを全国に持つ気鋭の作り手さんでした。
わずか2時間のインタビュー。
これが、私の「運命」の瞬間。

墜ちてしまったのです! その杜氏さんのお人柄と、その方が醸したお酒の味に!
知ってしまったのです! お酒の味は、旨い米と清い水、そして何より杜氏さんのお人柄で決まるのだということを!

それからです。
私が日本酒の世界に自然となびかれていったのは。

以降、私はもう一度その蔵を訪れ工程の一部を見学させてもらったり、酒米の生産農家を訪ね、また違う角度から酒づくりを垣間見たり。
あるいは、お酒に詳しい「飲み仲間」をつくり、誘ってもらっては“呑みニュケーション”したり。
そんなことを3年ほどしていました。

ところが、どうも物足りない。
いまいち、日本酒の本当の魅力を理解できていない気がする。
趣味の域を超えていない「なんちゃって日本酒愛好家」じゃなくて、ライターという仕事を掛け合わせて、もっとそれを発信しなきゃいけないんじゃないかと。

そう思ってから、ずっと時期をうかがっていたんです。
きき酒師の資格を取るタイミングを。
それが、ある程度まとまった時間ができた、今年夏のこと。
春先に大阪での1日講習を受け、1か月必死で勉強し、一発勝負で受験。
こうして7月、見事にきき酒師に認定されたのです(本名:川上真紀として)。

……つづく。

 

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